カクレクマノミを見ると
「あ、ニモだぁ!」
という、うーあ。
少し前までは、なぜか
「ナモノだよ」
とニモのことをナモノと言っていたんだけど、気づいたらちゃんと言えるようになっていた。
近くのイオンに行くと、たいていゲームコーナーに行きたいと言う。
「スーパーボールが回ってるの見る」
ゲームコーナーの中にあるスーパーボールが水に浮いて回っているクレーンゲームがお気に入りだ。
「見るだけだよ」
と連れて行くと、そのいつものクレーンゲームの中に
「お母さん、見て!ニモだよ」
ニモがいた。
「ニモ、○○(夫の名前)に取ってもらいたい!」
と言い出し、しばらく眺めていたのだが、だんだん気持ちが高まってきたらしく
「ニモ、今取りたい!!!」
と言い出す。
夫に取ってもらうのではなく、今すぐに手に入れたくなったらしい。
「んー、じゃあ1回だけだよ。ニモが取れなくてもその1回で終わりだけどいい?」
と聞くと
「わかった」
と真剣な顔。
ニモは1匹しか流れてなかったから、「取れるのかなぁ?」と思いつつ、「まぁ取れなかったらそれも経験だよね」と100円を入れた。
クレーンの位置を何回も調整できるタイプの機械だったから、真剣な表情で細かく細かく調整する、うーあ。
そして、ニモが近くに来たタイミングで「すくう」のボタンを押す。
「あ、いけるかも!」と思ったら、見事にニモだけがすくえていた。
「わぁ、すごいね!うーあ、やったねー!自分で取れたね!!」
思わず歓声がこぼれた。
「やった、やったー!」
「うーあ、ニモ自分で取ったよ」
なんとも誇らしげにしていたのだった。