お風呂に入ってしばらくすると
「あ」
追い焚きボタンを指さした。
一生懸命背伸びをしてボタンを押す。
「ピッ」
満面の笑みだ。
お風呂のお湯は沸かしたばかりで十分熱かったから、
「もう一回押して」
と言うと素直に押してくれた。
が、またボタンが押したいらしく、手を伸ばしている。
「うーあ、嫌だよ。ブーだよ、ブー」
と言うのだか、「嫌だよ」とか「ダメだよ」とか「ブーだよ」とか言うと余計に喜んでやろうとする。
「ピッ」
「嫌だよー」
「キャッキャッキャッ」
「ブーだよブー」
「ピッ」
「あーあ」
「ピッ」
「嫌だよー」
「キャッキャッキャッ」
というループ。
だが、楽しかったらしく長い時間お風呂に浸かってくれた。
そうすると寝つくのが早い早い。
これは案外いい方法かもしれない。